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書籍:「スキャナー・ダークリー」
カテゴリ: 02.書籍感想
■著者:フィリップ・K・ディック
■訳:浅倉 久志
■プロット:そこは麻薬常習者が横行し、警察は一般家庭にすら監視装置(スキャナー)を設置し、監視を始める。麻薬おとり捜査官であるフレッドはおとり捜査の自分、ロバート・アークターを監視するように命じられる。そして、物質Dはフレッドのロブの脳を苛み始め・・・・。
■感想:

 この作品は1973年の作品。当初契約金のごたごたがあって実際に出版されたのは1977年。フィリップ・K・ディックの後期の名作とされています。
 

  ドナ:ギヤが7つしかないのは確か?
  バリス:8つだよ
  ドナ:7つ、8つとにかくさ、みんなでその家に行く前に聞いてみなさいよ
 


ディックはこの作品についてこう語っていたそうです。(創元SF文庫『ザックマン』巻末解説「ディック自作を語る」から引用)
 
 「いちばんの問題は彼らの言葉の調子が耳から消えてしまわないうちに、彼らの声を紙に書き留められるかということだった。それは成功したと思っているよ。いまではもうあの連中のことを書くのは不可能だろう。『スキャナー・ダークリー』を読むと彼らが蘇ってきた気がする。どうにか間に合って彼らを本の中に書き留めることができてうれしいよ。もうみんな死んでしまったから」

 映画の中でロブは悲しげにつぶやきます。(また字幕をチェックしたいと思っていますが)
 
 What is Scanner see? Into the head? Into the heart?
 
 まるで消え入りそうな魂の声。それが最後の彼の本心の叫びからの声となり、事態は一転急転下降します。
私は主人公の目を通して、この小説の中に様々な混乱を見てしまうのです。

 監視されるものと監視するもの
 左脳で見るものと右脳でみるもの
 表の世界と裏の世界
 見えるものと見えないもの
 虚像と実像
 
 いったいどこまでが自分の存在なのか、そうではないのか。全部物質Dが見せる幻なのか。そして最後には自分でモノを考えることすらも不可能な状態までおちていきます。自ら考えているように見えますが、相手の言ったことをそのまま繰り返すだけの「従順な」存在に。
 著者自身は「麻薬に対する警鐘だ」とインタビューに答えています。が、私は、彼を脅かしたアメリカの警察、アメリカの裏側の実状をこの小説の中に託し、著者としての後書きには加えてはいませんが、それを感じるように読者に巧妙に委ねているよう思えるのです。


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編集 / 2007.01.05 / コメント: - / トラックバック: - / PageTop↑
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